平成11年第5回定例会

コンベンションシティ構想から静岡のまちづくりを考える。

◯4番(佐地茂人君) おはようございます。
 初めて壇上に立たせていただき、感慨深いものがあります。私のような若輩者に議席を与えていただきましたことは、市民の皆様が静岡市の将来に希望を託し切望され、そして期待されてのことだと思っております。今後しっかりと現実を見詰め、夢のある静岡を皆さんと語り合いたい、こう考えております。
 さて、21世紀を指呼の間とし、社会、経済のさまざまな仕組みが大変革する時代を迎えています。幾多の先人のおかげで世界に冠たる経済成長を遂げ、何不自由することなく暮らすことができる現在の社会に深く感謝しているところではありますが、物質的な豊かさはある程度満足のいくところまで来ているのが現状だと思います。
 今後考えていかなければならないことは、価値観が多様化した市民にスピリチュアルな観点、つまり、人間の本質は物質的なものではなく精神であり、精神的な豊かさを追求する観点から心の豊かさを訴え、求めていくことが大切だと考えています。
 それには、市長や当局の皆様と市民との間柄を今後ますます縮めていくことが必要であり、市民と行政とのパートナーシップの確立を目指していくことが非常に重要であると思います。
 本市の市政運営の根本方針である第8次総合計画が、市民ワーキンググループの方々との共同作業により作成されたわけでありますが、私は市民のまちづくりへの参加意識の高まりとともに、8次総ではまちおこしについてどのように進めていくべきなのかを、コンベンションシティー構想を切り口として通告に従いまして6点の質問をさせていただきます。
 静岡市の各産業別生産高を見ますと、圧倒的に商業販売額が多く、次に工業出荷高、農業粗生産額の順となっております。もちろん、例えば農業には環境調和などのように生産額にカウントされない部分もあって、それが社会的に有用であることは論をまたないところであります。しかし、経済的な見地から見れば、本市が商業都市であるということは間違いなく、静岡市は商業を中心として食っているまちであると言っても過言ではありません。
 また、世論調査の結果を見ても、本市が進むべき方向はとの問いに対して、商業サービス都市が35.7%で1番であります。
 そこで、静岡市のまちおこしにとって商業を中心に考えることが重要であると思います。商業の持つ本質はお客様を大事にするということで、特に本市のように他地域から人を集めて商売しているまちにとってとりわけ重要なことであります。
 また、長い伝統と歴史を有する本市は、単に商業だけでなく文化や芸術、名所旧跡などの地域資源や他地域から人を引きつけていると言われており、高度な商業に加えてこのような総合的な魅力を積極的に高めていくことが地域発展にとって肝要であると思います。
 このような見地から見ますと、本市の内部から人、物、金、情報等を集め、交流、加工し、また内外に発信し地域発展につなげていくというコンベンションシティー構想が9次総構想事業として上げられていることは、まことに意義があることと高く評価するものであります。
 すなわち、コンベンションやイベントにまつわるさまざまな産業、例えば観光、レジャー、飲食、出版印刷、土産物、建設、交通、運輸、警備、宿泊、宴会等の産業が本市には広く集積しており、これらを有機的に関連させることにより地域経済に大きな恩恵をもたらすことが考えられるからであります。そのためにはコンベンションをまとめる中核機関としてのコーディネート役が大変重要となります。
 各種コンベンションを本地域に集中的、継続的に誘致することは当然でありますが、1つのコンベンションが開催されることにより、その効果をいかに関連産業の事業者に関連づけ、システマチックに機能させることがコンベンションシティー推進の最大の眼目であり、そのためにはコンベンションシティーと関連産業、関係機関とのコーディネート役が重要視されるわけであります。
 そこで1点目の質問であります。
 静岡県中部地域において、このコーディネート役は現在静岡コンベンションビューローが果たしているわけでありますが、この活動の現状と事業実施による経済波及効果はどの程度と考えているのかについてお伺いします。
 次に、広く人の集まるまちづくりを考えるとき、若者不在では魅力あるまちとは言えません。若者や40、50歳代の市民が多くいるからこそお年寄りが安心して暮らせる、そう思います。このコンベンションシティー構想を進めていく上で、若者を取り込む方法や具体的な事業等についてお聞きしたいと思います。
 例えば、98年に多くの若者が熱狂したサッカーのワールドカップが、あたかも2002年に日本で開催されることに当たり県都静岡には他県や海外から若者を初めとする多くの方々が集まってくると予想されます。静岡をアピールする絶好の機会であると思います。この大イベントを、大コンベンションを若者を取り込むいいチャンスとして活用しない手はないと思いますが、当局はどのように対応されようとしているのでしょうか、お伺いいたします。
 1回目の質問を終わります。


4 : ◯商工部長(中西敏夫君)
◯商工部長(中西敏夫君) 2点についての御質問にお答えをいたします。
 まず、コンベンションビューローの活動状況と事業実施による経済波及効果についての御質問でございますが、現在コンベンションビューローは、8人のスタッフにより富士川から大井川までの5市5町を圏域に活動をしております。この活動内容といたしましては、誘致支援事業、広報宣伝事業、調査企画事業、情報収集・提供事業、人材育成・啓発事業がございます。平成10年度はビューロー圏域内で 136のコンベンションを誘致支援し、22万 7,314人が参加をいたしました。このうち圏外参加者は8万 4,576人、海外参加者は 1,278人でございました。経済波及効果についてでございますが、コンベンション全体としては把握はしておりませんけれども、コンベンションビューローが年2回程度実施をしております主催者及び参加者のアンケート調査の一例によりますと、参加者 2,037人の全国規模の会議で、直接・間接経済効果合わせて1億 4,596万円の経済波及効果がありました。
 次に2点目でございますけれども、コンベンション事業としては若者を取り込むその対策についてという御質問でございますが、若者が参加するコンベンションとしては、平成10年度は世界少年野球大会や新春高校サッカー静岡大会など8件を誘致、支援したところでございます。
 また本年12月には、選手やファン、観客の受け入れ方、ホスピタリティーをテーマに「スポーツイベント成功への鍵」と題しましてシンポジウムを開催する運びとなっております。
 2000年には、サッカーワールドカップの開催を記念して国際少年サッカー大会が開催され、静岡市はカンヌのチームを受け入れるなど積極的に対応をしてまいりたいと考えております。
 以上であります。


5 : ◯4番(佐地茂人君)
◯4番(佐地茂人君) 2回目に移ります。
 ただいま当局からコンベンションシティー構想の中心的役割を果たす静岡コンベンションビューローの現状とその活動内容について御答弁いただきましたが、8次総の中でも国際会議、コンベンション等の積極的誘致を行うと明記されております。
 交流活動がもたらすさまざまな刺激は、地域社会の持続的な活力を生み出すものと考えられます。
 また、少子化が進み定住人口の減少に伴い、まちの活性化を図るには交流人口の拡大なくしては考えられません。今後とも鋭意努力していただき、9次総と言わず、8次総の早期に着手していただきたいと強く切望します。
 また、若者に魅力あるまちを目指すためコンベンション事業の一層の推進を行なうべきと考えます。
 ところで、コンベンションシティーを推進していくにはイベントは欠かせない存在であります。8次総におきましてもコンベンションの推進の一環として冬のイベントを検討中とのことであります。これは、春の静岡まつり、夏の安倍川花火大会、秋の大道芸ワールドカップと全国的に見ても注目され、かつ集客力のある本市の中核イベントのシリーズとして冬にも特徴的なイベントを打ち出そうとのことでありますが、本市を活性化するイベントの創造に関して、その検討の方向性とか、どのような種類のものを考えているのか等、現状についてお答えいただきたいと思います。
 次に、先ほども申し上げたとおり、市民と行政との間を少しでも縮めていく必要性からや本格的なコンベンションシティーを目指していくには、各部局ごとに1つは全国的なコンベンションを計画して誘致するような取り組みも必要かと考えますが、このような認識に対しまして当局としてはどのように考えているか、お伺いいたします。
 さて、今議会において当局から機構改革案が提出されています。その中で、今後広域的観光を一層目指していくとのことですが、中部5市5町の観光協会やコンベンション担当課との連携も強化する必要があると思います。
 そこで、広域的観光を目指すため本市においては現在までにどのような取り組みをされどのような成果を上げられているのかについてお伺いいたします。
 最後に、今後のコンベンションシティー推進の核としてのコンベンションコーディネート機関について質問したいと思います。
 先ほど答弁にもありました静岡コンベンションビューローの活動の経済波及効果の状況をもとに今後あるコンベンションがもたらす本地域への経済効果の分析やそれを受けとめる産業連関調査を専門的に実施すべきだと思います。そして、そのような基礎調査をもとにコーディネート機関のあり方を検討すべきではないかと考えております。
 そこで、今後コンベンションシティーの推進の核としてのコーディネートをどのように考えておられますか、お伺いいたします。
 また、コーディネート役としての機能強化等、現在のコンベンションビューローのあり方を検討したらどうかと思いますが、当局のお考えはいかがでしょうか。
 以上で2回目の質問を終わります。


6 : ◯商工部長(中西敏夫君)
◯商工部長(中西敏夫君) 4点の御質問にお答えをしたいと思います。
 まず、冬のイベントについての御質問でございますけれども、冬のイベントの取り組みにつきましては、昨年度、一般市民や団体などから意見、要望を聴取し多くの企画提案が寄せられたところでございます。今年度は、これらの提案をもとに男女各年代層から選出をした市民メンバーにより静岡冬のイベント研究会を発足させ、本市にふさわしいイベント内容などを具体化すべく調査研究を行っているところでございます。
 今後の予定といたしましては、今年度中に研究会の具体的な企画提案書をまとめ、来年度には多くの市民に呼びかけ実施に向けた準備会を組織をしていきたいと考えております。
 2点目でございますけれども、各部局ごとに全国的なコンベンションを誘致したらどうかという御質問でございますが、全国規模の大会の開催予定を調査をいたしまして、各部局ごとにコンベンション誘致を積極的に働きかけ、平成10年度は全国大会、ブロック大会を含め22件が開催をされました。今後においても各コンベンションごとに静岡市の誘致について関係機関に積極的に働きかけてまいりたいと思います。
 3点目ですけれども、広域的観光を目指すため本市はどのように取り組んでいるかという御質問でございますが、本市におきましては、静岡、清水、焼津の3市で構成する駿河路観光振興協議会、県内中部地域の18市町で構成する中部地区観光協議会を初め11の観光団体で広域的な観光キャンペーンや観光情報の提供などを実施をしております。特に駿河路観光振興協議会においては3市の宿泊客や市民を対象にしたアンケート調査結果などに基づき、平成9年度に策定をいたしました21世紀駿河路観光ビジョンを観光振興の指針として、広域的な観光の誘致、ひいては魅力あるまちづくりの実現に努めているところでございます。今後も豊かな歴史、文化、伝統、自然等の地域資源を観光資源として発掘、整備するとともに、周辺市町との連携による広域的な観光宣伝事業を積極的に推進し、より多くの観光客の誘致に努めてまいりたいと考えております。
 4点目でございますが、コンベンション推進の核としてコーディネートをどのように考えているかということですけれども、コンベンション主催者が安心して会議を開催し成功させるためには、会議場、宿泊施設の確保を初め交通機関、飲食店の紹介、観光案内など多岐にわたる業務が必要とされます。コンベンション主催者の要望に応ずるため、今後ともこれら関係団体、企業の情報を集約し、より一層コンベンションが開催しやすい環境を提供してまいりたい、努めていきたいと考えております。
 また、コーディネート役としての機能強化についてでございますが、コンベンションの成功のかぎはコーディネート役によるところが大きく、その機能強化のためコンベンションの総合コンサルティングのできる専門業者の育成、賛助会員の増強、受け入れ体制としてのホスピタリティーの啓蒙などに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上であります。


7 : ◯4番(佐地茂人君)
◯4番(佐地茂人君) 2回目の質問への御答弁をいただき、ありがとうございます。
 
3回目ですので、意見、要望を申し上げます。
 
まず、コンベンションシティー構想は本市にとっても周りの市長にとっても非常に有意義な事業であり、ぜひとも力を入れて実施していただきたいということであります。
 
特に、人をもてなす市民の心の面の充実も忘れてはならないと思います。先ほど広域的観光についての御答弁をいただきましたが、中部地区5市5町の観光協会との連携を今後ますます強化していただきたく思います。観光協会は、主に不特定多数の人を集めるイベントが主流となっております。また、コンベンションビューローは特定の集団を誘致するコンベンション活動が主になるとお聞きしておりますが、いずれの団体も、おらがまちをアピールするということが目的であり、さらに地域の産業や経済が活性化し、人が集まるまちづくりには欠かせない役割を担っております。今後はなお一層コンベンションビューローと観光協会との連携を密にしてコンベンションシティー構想の中核を形成するコーディネート役として飛躍することを期待いたします。
 
さらに、PCO、プロフェッショナル・コングレス・オーガナイザーについてでありますが、これは大規模な会議開催やコンベンション誘致には今後欠かせない存在となっていきます。近年、新しい企業としてオーガナイザー業務を開拓して専門家となっているPCOとの連携も、今後早い段階で対応し、他の都市に負けないような、海外にも静岡の魅力の売り込みに力を入れていただきたく思います。
 
また、国際会議都市を考えるとき、静岡の町並みを見渡しますと、まだまだ海外の人たちを考慮したちょっとした気配りが足りないようにも思います。大規模なコンベンションを誘致するときの宿泊準備や交通の便は、現状より一層必要とされるでしょうし、外国の方向けの案内板や地図は、もっと人をもてなす側としてから見ると市の至るところに必要だと思います。財政事情は十分承知しているところではございますが、ぜひとも8次総においても静岡を訪れる海外からの人たちに利用される案内板等の整備を少しずつでも考えていただきたく思います。
 
最後に、冬のイベントであります。当局からは、市民参加方式によりグループをつくり検討を進めているとのことですありますが、私は成人式が第2月曜日になることなども考慮に入れ、連休をうまく活用するとよいのではないかと思います。
 
いずれにしてもすばらしいイベントを発案していただき、全国にアピールしていただきたく思います。関係部局の方々には非常な御苦労であると思いますが、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
上で質問を終了させていただきます。ありがとうございました。


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