平成12年第3回定例会(第3日目)

都市計画マスタープランの実現に向けた地域住民と行政とのパートナーシップの確立

◯4番(佐地茂人君) それでは質問させていただきます。
 21世紀を迎えるまで、残すところあと半年となりました。21世紀の今後のまちづくりを考えるとき、
私は第8次総合計画の中でうたわれている、市民と行政とのパートナーシップの確立について、
一層強力に推進していくことが非常に大切ではないかと考えております。
 そこで、今回は都市計画マスタープランを切り口に、地域住民と行政とのパートナーシップを形成する場と仕組みが今後必要であることを訴え、
通告に従い6点の質問をさせていただきます。
 これまでの都市計画は、言うまでもなく、農林漁業との健全な調和を図りつつ、
都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地利用と都市施設の整備及び市街地開発事業に関する計画を、法律に基づき行ってきました。
 しかし、都市を取り巻く環境は大きな変化を余儀なくされ、また市民の価値感の多様化に伴い、
これまでの画一的な都市から、市民に身近で個性的な都市への転換が求められています。
 このような状況から地域の特性を生かしつつ、市民参加のもとに策定されました都市計画マスタープランは大変意義あるものと考えております。
この都市計画マスタープランは第8次総合計画をもとに、都市整備の基本理念、
基本構想と6つの基本方針に沿った全体構想と各地域の特性を生かし、
住民参加と意向を取り入れた10カ所の地域別構想とで構成されているのが最も特徴あります。
 そして、各地域18人前後の代表者 162人で構成された地域協議会を市民の代表として、また市民参加として5,000人のアンケートと
中間段階での説明会を開催して地域別構想を策定するに至りました。
 ここで1つ目の質問をさせていただきます。
 この策定段階での説明会ではどのような内容であったか、また、どのような意見がマスタープランに反映されているのかお聞きします。
 続きまして、地域別構想につきまして、パートナーシップを取り入れた行政と市民が一緒になって事業を実現する方法について、
私の考えを論じた上で質問いたします。
 これまでのまちづくりは、言いかえると事業実施過程は行政が原案を作成して地元住民に説明を行い、
その理解を得て事業の実施に至っています。このような過程がすべてではないことは承知しておりますが、
今後は価値感の多様化した市民の意見を取り入れ、個性的なまちづくりを目指していくことが求められることから、
まず地域の各町内会に住んでいるさまざまな年齢、職業、性別の異なった一人一人の住民に参加を要請し、
市民のいろいろな意見と要求を集約し、行政への要望事項として取りまとめ、それを行政にぶつけ、
コーディネートを行い実現していく場が必要になってくると思います。
 そこで、事業の実現に向けて市民と行政が行動をともにする仕組みを考えていく必要があるのではないでしょうか。
このような手法を、既に世田谷区ではまちづくり公社を設立し、行っております。
 このまちづくり公社の内容を簡単に説明しますと、1点目、パートナーシップ型まちづくりや住民主体のまちづくりに関する情報を発信、
2点目、まちづくりの学習機会の提供、3点目、まちづくりの情報収集と発信、4点目、
まちづくりの調査研究、5点目として住民参加で進める区のまちづくり事業についての支援、このような活動をしております。
 そして、例えば実際にも住宅街での河川整備について、住民参加の大きな実績を残しております。
この手法は市民にまちづくりへの理解と協力をしていただくことができ、おらが町をよくしていこうとする市民の自主的な活動や、
地域の人々とともに生活していこうという意識が深まり、まさに市民と行政とのパートナーシップの確立にふさわしい手法ではないでしょうか。
 そこで当局に質問をいたします。このような考え方を是とするならば、地域別構想の実現に向けた新しい進め方、
例えばこの世田谷のまちづくり公社のような仕組みを本市においても導入する考えはあるのでしょうか。
今後、行政と市民と企業とが共同してまちづくりを行っていくためには、相互のパートナーシップを確立し、
多様な年齢、職業を有する人々の参加と理解が必要であると考えます。
 地域別構想を具体化するに当たって、幅広い住民の参加を具体的に実現させる方法として、
どのようなことを当局は考えておられるのか。また、マスタープラン策定における地域協議会のメンバーを、今後活用していくお考えはあるのか、お伺いいたします。
 また、地域別構想を具体化するに当たって、地区の環境を保全したり、改善する必要がある場合には地域住民の参加や協議により、
地区計画を定めていくことが必要となりますが、地域住民がこの地区計画制度等によるまちづくりを進める場合、
行政の役割はどのようなものであるとお考えになっているのか、お伺いをいたします。
 ところで、都市計画マスタープランの中には多角連携型都市構造への転換がうたわれております。当然地方分権を推進し、
都市活力を生み出すためには、近隣の市町と役割を分担しながら相互の連携により交流を活発にして、
相乗効果を導く必要性があります。特に隣接した静清広域都市計画区域を構成する清水市との関係は非常に重要であります。
 また、先ほど石上議員の質問にもありましたが、行政の広域化を推進し、地域の健全な発展と住民の福祉の向上を図る上で、
本県の中核をなす県都の未来に、静岡市と清水市の合併を夢見るのは至極当然のことと考えます。
 私はこの合併、そして政令指定都市への移行は本市に新しい可能性を見出す上でももちろん賛成であり、
早期実現を切望します。都市計画マスタープランの中でも、21世紀には政令指定都市への発展を可能とするまちづくりを進めていく必要があると明記されております。
 そこで、静清合併が実現した場合、合併によるマスタープランへの影響はどのようなものがあるとお考えか、お伺いいたします。
 次に、人口動向から都市行政を考えた上で1点質問いたします。
 本市の人口増加率は、平成7年国調を見ますと、前回国調と比べて 0.4%の微増となっており、若年層の流出と少子高齢化の進行に伴って、
増加は年々鈍化し、現在ではほぼ横ばい状態であります。今後我が国人口は2006年ごろをピークに減少に向かうことが確実視されています。
 しかも、老年人口は増加を続け、核家族化はさらに進み、総世帯はふえていくと予測されます。
このようなことから、これからは夜間人口の増加はもとより、昼間人口や、
いわゆる交流人口をいかに増加させていくかが都市の発展を左右していく時代であり、
そのためにも人を集める魅力ある中心市街地の整備は欠かせません。
そのため、特に中心市街地における土地の高度利用は一層進めていかねばなりません。
 中でも、特に開発余力のある南部地域の活用と総合的整備を図っていく必要があると思います。
現在においても市街地再開発事業が施行されておりますが、実際問題として、人の流れを南口に呼び込むまでにはまだまだ十分でないと感じております。
 この問題の一因として、静岡の玄関口である南口広場が暫定整備にとどまっていることが考えられます。
広場の南東部にありますガードレールは、歩行者にとって実に不便であり、人の流れを誘導するために設置してあるにもかかわらず、
かえって道路から広場へ行こうとする人の妨げとなっており、実際には車との行き合いによって危険な状態にあります。
また、路線バスのバースが1つであり、北口と比べて差があり過ぎます。
 このような状況を変えていくには、再開発事業との関連もありましょうが、広場東側の土地を買収して、都市計画決定された面積をさらに広げて歩きやすく、
安全で交通の結束点機能をさらに強化できるような整備が必要ではないでしょうか。駅南の玄関口である駅前広場の現状と、
今後の整備方針はどのようになっているのかお伺いします。
 以上で質問を終わります。


35 : ◯都市整備部長(藤田宗彦君)
◯都市整備部長(藤田宗彦君) 6点の御質問にお答えいたします。
 まず、都市計画マスタープランの策定の段階で説明会を行っているが、どのような内容であったか、
またどのような意見がプランに反映されているかということでございますが、説明会ではマスタープランの役割や、
各地域のまちづくりの主要な課題、基本方針などの説明を行い、その結果交通問題を初め、自然環境や高齢者、身障者対策など、
幅広い意見をいただきましたので、地域別構想の都市整備方針の中に反映させていただきました。
 次に、地域別構想の実現に向けた新しい進め方、例えば世田谷のまちづくり公社のような仕組みを導入する考えはあるかということでございますが、
まちづくりの基本的な進め方の中で、市民の理解と協力に加えて、市民の自主的な活動と、これに対する行政の支援など、
市民と行政のパートナーシップによるまちづくりは、これからの都市計画を進める上で大変重要なものと認識しております。
 このようなことから、今後市民参加の方法を踏まえたルールづくりをする中で、まちづくり公社などの研究もしてまいりたいと考えております。
 次に、地域別構想を具体化するに当たって、幅広い住民の参加を具体的に実現させる方法は何か、
また、地域協議会のメンバーを活用していく考えはあるのかということでございますが、
まちづくりはその地域の幅広い世代の人々が主体となって活動を実践することが望ましく、公募なども1つの方法であると考えております。
 また、プラン策定にかかわられた地域協議会の皆様にも、専門的な立場からまちづくり活動に御尽力いただければと考えております。
 次に、地域住民が地区計画制度等によるまちづくりを進める場合、行政はその役割についてどのように考えるかということでございますが、
地区計画制度は従来のまちづくり体系では十分に対応できなかった地区レベルでのまちづくりを行うための制度であります。
行政の役割としましては、地区の皆さんが日ごろ考えているまちづくりについて検討し、助言や提言を行いながら住民主体のまちづくりを進めることと考えております。
 次に、静清合併によるマスタープランへの影響についてでございますが、本市独自の都市計画マスタープランを平成8年度から策定してまいりましたが、
合併による新たな都市の建設計画が示されることとなれば整合のとれたマスタープランとして見直す必要があると考えております。
 最後に、駅南口広場の現状と整備方法についてでございます。
 静岡駅南口広場は約 5,500平方メートルで、都市計画決定がされておりますが、そのうち約 5,150平方メートルについて、平成5年度に整備を行い、
バス、タクシー及び一般車両の乗降バースを配置しております。現在は駅南方面の市街化の進展に伴い、広場利用者が増加し、
交通が非常にふくそうしている状況にあります。今後の整備の考え方でございますが、南口駅前広場は静岡市の南の玄関口でありますので、
それにふさわしい内容となるような整備が不可欠と考えております。
 そこで、駅前広場拡張の規模や整備手法等について、南口のまちづくりの動向を踏まえ、関係者との調整を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。


36 : ◯4番(佐地茂人君)
◯4番(佐地茂人君) ただいまの御答弁、ありがとうございました。
 2回目は意見、要望を申し上げ、そして終了させていただきます。
 まず、市民のまちづくりに対する参加意識をさらに高めていくためには、まちづくりに関して行政が有している情報の提供が一層必要となってくると思います。
そして、何よりも行政による支援体制の強化が必要であり、どれだけ市職員の方々が市民と直接触れ合う機会をふやすのかが大きなポイントであると思います。
 例えば、現在市がやっておられる市政出前講座がより多くの市民に活用されればされるほど、市民の意識が高まってくると思います。
今後も引き続き多くの市民の参加が可能となるよう努力していただきたいと思います。
 次に、地域別構想の実現についてですが、都市計画マスタープランの中でもまちづくりのリーダーとなる人づくりの支援がうたわれております。
本市では人材育成として、静岡まちづくりの学校コラボやアイセル女性カレッジ等があり、行政としても積極的に取り組んでいるところであります。
 この取り組みをさらに生かすには、このように自発的に参加しようとする意識を持っている、意欲的な市民へのアフターケアをぜひ行政としてもお考えいただきたい。
例えば、コラボや女性カレッジを卒業した後の受け皿を今後考えていただきたいと思います。
 そして、将来的にはまちづくりに関する公的なルールづくりを行い、地域の中で多くの市民の方々がまちづくりに参加して、
力を注げるようにしてほしいと強く要望いたします。また、静岡にふさわしいまちづくり公社がいつか設立できることを期待しております。
 次に、中心市街地のあり方についてであります。今後の少子高齢化を展望すると、定住人口はますます減っていくことでしょう。
そして山間地域とともに町中の高齢人口の増加は否めないことです。このような状況の中で、中心市街地に交流人口をふやし、
また高齢者にも優しい都心居住を進めるためにも、今後のJR静岡駅を中心とした中心市街地の総合的整備の推進に大いに期待しているものであります。
 そして、例えば南口広場においても早期に整備計画を進捗させ、北から南へ、南から北へと人々が通い合う広場になるよう、
一層の御努力をお願いして、私の質問を終了させていただきます。
 ありがとうございました。


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