平成28年2月定例会文教警察委員会

質疑・質問者: 佐地 茂人 議員
質疑・質問日: 2016/03/08
会派名: 自民改革会議

○佐地委員
 一括質問方式でお願いします。
 その前に、先に意見を申し上げたいのですが、質問の内容にも関係するのでお話をさせていただきます。
 今回の予算関係も一応勉強させていただきました。文武芸はまことにすばらしいことだと思っています。スポーツのこともそうですし、それから文化芸術のことも大いに結構だと思いますが、小学校、中学校、高校とやはり学業、知識をふやしていくことが、私はやっぱり一番重要なことだと思っています。
 子供の貧困対策、それから先生の多忙化解消も、保護者としては学業を伸ばしてほしいという意向があってのことだと思っています。
 また、人口減少問題はさまざまな分野において、子供の学力と切っても切れないものだと思っていますので、そうした観点から私はこれからも教育委員会にもやっぱり話をしていきたいと思います。
 それでまず1点目、35人学級とチームティーチング――TTについてでございます。
 主要事業参考資料等にもございますが、静岡式35人学級編制につきましては少人数指導もしくは少人数学級という形を選択できるというお話でございます。
 また、小中学校学習支援事業費につきましても、チームティーチングについて、非常勤職員を充てている状況でございますが、学力の向上という観点で比較をすると、チームティーチングのほうがかなり有効ではないかという結果が出ていることも一面ではあると考えています。
 そこでお伺いしたいのが、このTTと35人学級の比較について、県教育委員会はどのような見解を持って、現在臨んでいらっしゃるのかお答えください。

 2点目、県立高等学校の老朽化対策についてでございます。
 次年度、老朽化対策を推進していくんですが、設計をして残っているものについてはどうするのか。またそれ以外の今後の取り組みについてはどのような形になっていくのか教えてください。
 校舎新築以降、60年を迎える校舎がまだまだ多く存在する状況の中で調査等を行っているのか、補修で対応できない校舎や改築したほうが有効な校舎については、どのように考えるか、あわせてお答えください。

 3点目、知的障害児・生徒、発達障害児・生徒への体育科目での取り組みについてです。
 インラインスケートという種目が、現在発達障害児もしくは知的障害児の体育の授業について非常に有効であると一部でお話を伺っております。インラインスケートは集団的な活動で体育の授業を行うものではありませんので、個別で楽しむことができる。そしてできない子をほかの生徒が教えることができる。また授業を率先して行いたいということで授業前から準備を自ら行うという、生徒児童が中心となって、この体育科目を楽しみにして授業を受けている様相を私も伺いました。
 そこでお伺いをしたいのですが、県内市町教育委員会を含めて、このインラインスケートの取り組みについてはどのようなお考えでいるか。特別支援学校で先行して科学的調査を行うこともどうかと考えておりますがいかがでしょうか。お答えください。

 4点目、いじめ対策についてです。
 県の役割は市町教育委員会に対しての助言や指導が中心であろうかと思っています。いじめは将来的にもなくならないと思っています。その中でいじめられる側の対策、つまり生き抜く力であったり、そうしたことにかかわらない、抜け出すような対策、こうしたことが非常に重要だと考えています。
 県としては、具体的にこうした指導等、具体的な対応についてはどのようにお考えでしょうか。お答えください。

 それから5点目です。ふじのくにグローバル人材育成基金についてです。
 寄附金の見込み額の根拠についてお示しください。

 それから、埋蔵文化財センター整備事業についてが6点目です。
 10月に開所予定でございますが、センターの中の人員体制等はどうなるのか。

 また、保管庫について災害時の対策等、例えば雨水対策等は大丈夫であるのか。

 先ほども、県立中央図書館の保管関係の話がございましたが、埋蔵文化財の量的なものとしては大丈夫かどうか。この点についてお答えください。

 最後に、幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続に関する方針についてお伺いします。
 国では、将来幼稚園、保育園、認定こども園と小学校の統合や施設の合築等について話し合いをされていると伺っておりますが、国が求めている将来像について本県は現在どのように考えていますか、お答えください。以上、よろしくお願いします。

○林義務教育課長
 御質問いただいた中で、少人数学級とチームティーチングの効果、いじめ対策、そして幼児教育と小学校教育の円滑な接続について、私から答弁させていただきたいと思います。
 まず35人学級――少人数学級とチームティーチングの効果でございます。1番委員から御指摘がありましたように、チームティーチングのほうが効果があるのではないかという分析もございます。しかしながら一概に35人学級とチームティーチングのどちらがすぐれているかを端的に示す根拠というものに決め手を欠いている状況でございます。つまり教科によってはチームティーチングのほうが有効なものもございます。35人学級のほうが有効なものもあります。同じ算数でも単元によっては習熟度別にしたほうがいいもの、一斉にやったほうがよいものがございます。そうした中で学校現場が最適な選択ができる条件整備をすることが県としては重要かと考えています。
 平成25年度まで、本県では35人学級編制の推進をしてまいりました。どちらかというとこちらの少人数学級――35人学級編制に重点を置いた指導をしてまいりましたので、今後は少人数指導も選択肢に入れながら、実情に合わせた形で現場の選択ができるような条件整備をしていく方向で取り組んでいきたいと考えています。

 2点目のいじめ対策についてです。
 これも1番委員から御指摘がありましたように、県の役割は市町教育委員会の対応の指導、また県内の状況分析ということになります。
 特に、いじめ対策に困難な事例についてですが、いじめ防止対策基本法の重大事案に該当するような事案が直近の平成26年度の数字で10件報告されています。いずれも学校を設置管理しております市町教育委員会の対応によって現在は改善に向かって、その重大な事態から脱しているという報告を受けています。例えばSNSなどの非常に悪質ないじめによって、長期に不登校になってしまった事案がその中に含まれているという報告を受けています。これも1番委員御指摘のとおり、生き抜く力や抜け出す対策、つまり児童生徒が自分の力でそういう状況を改善できる力を養っていくことが重要かと思います。
 こうした中で、人間関係づくりプログラムを改定いたしまして、子供たちのコミュニケーション能力の育成を図れるような資料を作成し、県内でその活用を進めているところであります。冒頭1番委員から御指摘がありましたように、文武芸の中でもやはり学業が最重要課題であるということで県教委としても考えています。どちらも根っこは授業がおもしろいかどうか、魅力的な授業を行っているかどうかということとも密接不可分であります。学校で過ごす時間の多くが授業時間でありますので、学業を重視した施策の推進を今後とも引き続き行っていきたいと思います。

 最後に、幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続についてであります。
 国では、幼稚園行政が文部科学省、保育所行政は厚生労働省ということで縦割りになっていたわけですが、今後は内閣府に一元化する形で幼稚園と保育所のいいところをあわせ持つ機能を持った新しい機関として、認定こども園の推進を図っているところです。
 今年度から仕組みがスタートしたところでありまして、本県においても幼稚園、保育所そして認定こども園が混在している状況です。そんな中、県庁があります静岡市のように全ての幼稚園を認定こども園に移行していくという政策判断をしているところもありますが、長期的には幼稚園、保育所のよいところをあわせ持つ認定こども園に収れんしていくと、そのような施策誘導が行われるという認識でございます。
 こうした観点から、この方針の策定、また平成28年度から教育委員会は幼児教育の推進についての事務局体制の整備をいたします。長期的に幼児期の教育の充実に向けて、国の方針も踏まえながら環境整備に取り組んでいきたいと考えております。

○酒井財務課参事
 県立高等学校の老朽化対策についてお答えします。
 現在、裾野高校など6校については改修設計を進めております。入札が不調であった新居高校を除きまして年度内に設計を完了する予定です。新居高校も2月9日に業者との契約を行い、本年9月末の設計管理を目指しています。これら6校については平成28年度に仮設校舎を建設し、改修工事を行うための予算を本議会にお諮りしているところです。
 今後の取り組みについてですが、老朽化対策の対象となる築40年を超える校舎が、現在設計をやっている所も含めまして214棟あることから、早期の対応が必要となっています。施設規模や財政状況を踏まえつつ進め方を検討してまいりたいと考えております。
 現在、対象棟全ての構造耐久性調査を実施しております。この調査結果に基づき、建物を今後おおむね30年間使用していくのが長寿命化改修ですので、このときに構造軀体の中性化を防止するための工事などを施す必要があります。その費用が県教育委員会で考えている基準値以内の建物より増額が見込まれることから、清水西高校のように改築した場合と比較して、この基準値の範囲で収まらないものについてはコストメリットが少ないということもあります。こういうものについては改築も含めて検討していかなければならないと思っていますが、現在調査中ですので、まず全体を把握してから考えていきたいと考えております。

○渡邊特別支援課長
 体育教科におけるインラインスケートについてお答えいたします。
 現時点で、県内で体育の授業としてこれを実施しているところにつきましては細かく把握していない状況でございます。特別支援学校で個別的に、体験的に行ったことがあると聞いているところです。
 現在、学校におきましてはさまざまな種目を体育の中に導入して、子供に合った楽しい体育を行うという意味で実践が行われています。
 このインラインスケートにつきましても、学習指導要領で申し上げますと、スケートという領域に入ろうかなと思っておりますが、身体の調整力、バランス力をつける上では大変重要な役割をなしていると思っているところです。
 体育の授業につきましては、学校の状況や児童生徒の実態、あるいは児童生徒が行うに当たっての学習集団の編成等も踏まえて、学校が積極的に教育課程の中に自主的に取り入れていくものかなと思っておりますので、こういう種目を紹介する中で、学校の中で主体的に研究が進められていくと考えているところです。

○長澤財務課長
 ふじのくにグローバル人材育成基金の寄附金の見込み等でございます。
 平成28年度につきましては、寄附金は4500万円と見込んでおるところでございますけれども、これにつきましては財団それから団体あるいは県東部地域の企業から合わせまして現在4300万円ほど御協力の意向をいただいているところでございます。
 そのほかの企業あるいは県人会等からも、前向きに寄附の御検討をしていただいていますので、その辺を考慮して4500万円の寄附金を見込んだということでございます。

○増田文化財保護課長
 埋蔵文化財センターの10月の移転に伴いまして、センターの人員体制の動向はどうなのかという御質問だったと思います。
 埋蔵文化財センターは、今まで保管庫が7カ所に分散しておりましたが、それが今回の移転で1カ所に集中し、文化財の効率的、効果的な活用が図られることになります。それに伴い人員体制につきましても、特に展示機能や児童生徒来館時の体験学習あるいは小中学生の出前授業の充実を考えております。そのために平成28年度は1名の増員を予定しておるところでございます。

 次に、保管庫についての災害時の対策ということでございます。
 第4次地震被害想定における災害時におきましては、書庫を含む全棟の耐震化が済んでおります。ランクⅠaになっておりますし、液状化の可能性、津波浸水の可能性もないということで確認しておるところです。
 また、雨水等につきましても問題ないということ、あるいは雨漏り等の防水工事等もしておりますので、保管庫についての対策は十分かと思っております。

 最後になりますが、文化財の量的な対応は十分かという御質問でございました。
 これにつきまして、出土品は年間約500箱、大きさで言いますと60センチ掛ける40センチ掛ける15センチの箱の年間500箱ぐらいの増加を想定しておるところでございます。
 今回の整備では、当面本館2階までを利用する予定で、今後15年間分の保存が可能となっております。さらに3階まで整備すれば、さらに10年間分の出土品の保管の管理ができる予定でございまして、量的には十分対応できることとなっております。

○佐地委員
 この35人学級をどこまでやるべきかということも出てくると思うけれど、結果としてこれが学力向上につながっているかどうかという検証など、僕はすごく必要だと思っています。なのでこの35人学級をやって、どういう効果が出ているかというところをやはり明確にしてほしいという意見。

 それから、インラインスケートについては、どこかに手を挙げていただくのはなかなか難しいかもしれませんが、特別支援学校等で先行事例をちょっと研究していただきたい。子供が授業の準備体操を休み時間までに終わらせて、先生が来るのを体育座りしてきちんと並んで待っているわけですよ。そういう状況を見ると、体育の授業じゃないいろんなところで有効な効果が出ていると感じました。そうしてほしいです。

 最後に、幼少期の教育と小学校教育の円滑な接続に関する方針は、国の先行きがどうなっていくか。市町首長、教育委員会に対しても県はやっぱり考えを持っていっていただきたいと思っているので、引き続き国ともしっかり連携を取って――林義務教育課長がいるから大丈夫なんでしょうけれど――いただきながら、やはり早目早目の情報提供をお願いしたいと思います。

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