平成14年第5回定例会(第3日目)
2002年6月20日
質問内容
静岡駅南口周辺活性化につながる再開発プロジェクトについて考える
◯4番(佐地茂人君) 通告に従いまして、質問をさせていただきます。
今回は、まずJR静岡駅南口地区全体の市街地再開発のプロジェクトについて、広場及び道路整備並びに駐輪場の整備という3つの観点から質問いたします。
私が生まれたのが昭和46年、今から31年前のことです。翌年の昭和47年に、都市計画道路静岡下島線に南口駅前広場が追加されました。
私も年をとったのか、最近ノスタルジックになり、幼いころのことを思い出します。
小さなころの南口駅前は狭く、すぐ正面にケーキ屋さんと自転車屋さんがあったことを、皆さんも覚えていることだろうと思います。
その後の15年の間に、一帯の市街地再整備に伴い、南町、森下町に住んでいた同級生や先輩、後輩たちは、皆引っ越していってしまいました。
そして、平成に入ると、駅前広場は、暫定とはいえ、約 5,500平米の面積で交通の結節点として一新され、
センチュリーとサウスポットが建設された第1地区再開発事業も終了し、ことしはいよいよ第2地区再開発事業が工事スタートする運びとなりました。
地権者を初め、関係者の皆様の多くの苦労があったことと思います。
さて、JR静岡駅南口周辺の中心市街地においては、県都にふさわしく、風格ある景観の形成や商業・業務機能の集積を図り、
人々が集い交流するまちづくりを目指す必要性は言うまでもなく、また、土地の高度利用により都心人口の空洞化を防ぎ、
昼夜間にぎわいのあるまちづくりを目指す必要があります。
最近では、民間による周辺のマンション等の都市型住宅も徐々にふえつつありますが、JR静岡駅から第1地区と第2地区へ向かうまでの歩行者空間については、
問題なしとは言えません。それは、先日、国体の会合のため、センチュリーに歩いて行かれた皆さんも実感されたのではないでしょうか。
駅南口をおりて駅前広場を全体的に見渡すと、送迎の自家用車に加えタクシーやバスの通行も混在し、これらの車両のスムーズな通行が難しい現状にあります。
特に駅前広場の入り口、出口には車が集中しています。出口に関しては、行き交う歩行者とすれ違いの危険性もあります。
そこで質問いたします。当局は、現在の駅前広場の抱えている課題についてどのようにとらえているのかお伺いします。
また、来年の4月には清水市との合併も控えており、その2年後には政令指定都市を目指す静岡ですが、第2地区の再開発もスタートした今、
南口駅前広場の約2,500平米拡張整備の具体化は、ぜひとも必要ではないでしょうか。そして、県都であり政令指定都市静岡にふさわしい玄関口として、
面目を一新してほしいと思います。
そこでお伺いします。拡張する駅前広場全体の構想についてどうなっているのかお答えください。
次に、駅前広場と再開発ビルの間を通る静岡下島線の上を歩行者が通行するためのペデストリアンデッキについてお尋ねします。
集中する自家用車やバス、タクシーと歩行者とのすみ分けをより安全に行うペデストリアンデッキは、私としてはベターだと思いますが、
それならば新たな再開発ビルとも連結し、歩行者が両方の再開発ビルとを行き来できるものにすべきであると考えますが、
既存のデッキをどのように活用していくのかお伺いします。
また、JR静岡駅南口地区周辺の活性化を図るため、南口広場のすぐ南側を東西に走る市道泉町豊原町線の一部が静岡下島線につながり、
現在一部両面通行となり、供用開始されています。この道と県道静岡環状線までの間は、JR駅に向けての西進一方通行で、
幅員が6メートルと狭い道路でありながら、観光バスが頻繁に通行しております。道沿いに並んだ家は、
バスの通ったときの風によりガラス戸が大変揺れているという話も聞いたことがあります。
そこでお伺いします。駅前広場が拡張整備されるのに伴い、円滑な交通処理を図る上で、この市道泉町豊原町線の整備が必要になると思いますが、
その見通しはどうなっているのかお答えください。
次に、駐輪場整備の今後の方針についてお尋ねします。
このほど、第2地区再開発の代替地を活用していた駐輪場がなくなりました。また、民間の駐輪場もなくなりました。その代用として、
駅北側の静岡駅豊原町線に300台の無料の駐輪場を設置しましたが、現在はその場所もいっぱいになっています。
国道1号を横断して駅北地区に行くのではなくて、南口付近まで自転車で来て、ここに駐輪し、仕事や買い物に出かける住民や通勤者は多いし、
今後もますます増加していくことが予測されますが、このようなJR駅周辺の駐輪需要に対しどのような対策を考えていますか、お答えください。
これで駅南市街地開発についての質問を終わります。1度終わります。
19 : ◯市長(小嶋善吉君)
◯市長(小嶋善吉君) 南口の広場のことについて、私から答弁いたします。
まず、本市の長年にわたりました課題でありました市街地再開発事業につきまして申し上げますと、駅南口第1地区に続きまして、
第2地区の事業も着手をされました。さらに御幸町・伝馬町の第1地区も、来月には起工式が行ったりというふうになっております。
これらの事業が完成した暁には、まさに政令指定都市の都心にふさわしいまちづくりが実現するというふうに思っております。
ところで、現在の南口広場は、平成5年度に約5,150 平方メートルで整備をいたしましたが、駅南方面の市街化の進展や新幹線の改札口に近いことから、
年々利用者が増加の傾向にあり、路線バスや送迎バス等の乗り場の不足、一般車両等による混雑、歩行者空間の確保などが課題となってきております。
おっしゃるとおりだと思います。
このような課題を解決するためには、駅前広場の面積を約8,000平方メートルに拡張し、県都の玄関口にふさわしい整備が必要でありますので、
今後なお一層、関係地権者などと協議を重ね、事業の推進を図っていく所存であります。
以上であります。
20 : ◯都市整備部長(西山隆浩君)
◯都市整備部長(西山隆浩君) 拡張する広場の構想についてお答えいたします。
駅前広場の整備構想につきましては、昨年度、学識経験者や公募による市民代表からなる静岡市交通政策協議会の中で検討していただいております。
その内容といたしましては、歩行者のゆとりゾーンを中央部に配置し、その左右にタクシー及び一般車ゾーンとバスゾーンを計画することで、
車種による混在を避けるとともに、歩行者と車両を分離する方向で提案されております。今後、この構想をもとに関係機関との協議を進め、
計画案としてまとめてまいりたいと考えております。
次に、既存デッキの活用でございますが、現在のデッキは、南口第1地区の再開発ビルの完成に合わせ、
歩行者が広場前面の道路を安全に横断できる施設として整備したもので、駅前広場から再開発ビルの2階に直接入ることもできます。
本年3月に建築工事に着手いたしました第2地区の再開発ビルにつきましても、歩行者の安全や両再開発ビルの回遊性などの確保を図るため、
既存のデッキを活用してまいりたいと考えております。
次に、市道泉町豊原町線の整備でございますが、市道泉町豊原町線は、南口駅前広場への重要なアクセス道路として認識しており、
駅前から県道静岡環状線までの延長約500メートルを幅員22メートルで計画しております。
このうち駅側の約300メートルは平成13年度までに暫定整備を行っておりますが、残り約200メートルも含めまして事業化を目指し、
その手法などについて検討してまいります。
最後になりますが、駅周辺の駐輪需要に駐輪対策をどう考えるかでありますが、JR静岡駅周辺における駐輪需要に対応するため、
駅東西の高架下の有料施設において約3,000台を収容しておりますが、いずれも満車の状態にあります。
特に駅周辺には放置自転車も多く、都市の美観を損ねたり交通の障害となっていることから、新たな駐輪場の整備が必要と考えておりますが、
適地も少なく、用地の確保に苦慮しておるところでございます。
このような中、公共用地の効率的利用を図る上から、平成13年4月より、市道静岡駅豊原町線の路上に約300台の無料駐輪帯を設置したところでございます。
今後も引き続き、駅周辺の駐輪需要を踏まえ、民有地や鉄道事業者であるJR東海への協力依頼などにより駐輪場の整備に努めるとともに、
JR静岡駅周辺地区再整備の一環として、公共用地を活用した駐輪場の整備や、収容能力の高い機械式施設の導入についても検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
1 : ◯4番(佐地茂人君)
◯4番(佐地茂人君) 御答弁いただき、ありがとうございました。意見、要望は、後ほど述べさせていただきます。
次に、介護保険に関しての質問であります。
本市の高齢化率は、既に18%を超えています。高齢者人口は、平成12年度の実績では、事業計画推計値よりも1.4%上回り、平成13年度でも2.2%増と上回っています。
要介護出現率は、事業計画値よりも実績値がマイナス1.48%とわずかながら下回っていますが、前年度より増加しており、
来年度には計画値を上回ってしまうと予測されます。
こうした本市の状況を的確に分析、理解し、平成12年に作成した静岡市介護保険事業計画は、新たな諸課題に対応するため、
平成14年度末を目安に現在見直し作業を進めています。今回私は、この見直し作業が現状を踏まえて今後どのようになるのかを中心に質問させていただきます。
現在の静岡市介護保険事業計画は、いつまでも尊厳と生きがいを持って自立した日常生活を継続して営むことができる社会の実現を目指して、
1つに、選択の自由を保障された介護サービスの総合的、効率的な提供体制の確立。2つとして、サービスの質が確保され、
個人の自立を支援する利用者本位の仕組みの確立。3つ目に、介護の社会化に立脚した在宅介護の重視。4つ目に、
多様な需要にこたえる多様な提供主体の参入促進のための環境整備。
5つ目に、それぞれの立場に応じた役割分担の明確化の5項目を基本的方向として定めております。
そして、利用者本位の制度の確立と、保険者、被保険者、事業者の役割と責任を具体的な施策に反映させていることは大変意義深く、
評価できるものと思います。
この事業計画は、基本的方向における考え方がもとになっていると思いますが、見直し作業の実際においては、
清水市とのすり合わせも影響してくることと思います。
ここでお伺いいたします。新市の制度における基本的な考え方は、両市のこれまでの考え方と大きく変わることはあるのか。
また、新市の基本的な考え方はいつごろ示されるのか。
さらに、サービスを実際に提供しケアプランを作成する本市の介護保険事業者連絡協議会及び居宅介護支援事業者連絡協議会と、
清水市の両協議会のすり合わせを今後どのようにしていくのかの2点についてお答えください。
続きまして、サービスの利用について4つの質問をします。
本市は、見直しに当たり、市民の意向や意識、生活の実態を把握することが重要であるとし、
サービス利用者、サービス未利用者、サービス未申請者、施設入所者に分けて調査を実施しました。これによれば、介護料の負担感が非常に大きく、
利用者、未利用者、未申請者の全体で52.6%が、負担を感じるとしています。 また、市独自のサービスおいては、利用者、未利用者、未申請者の全体で59.4%の方、
いずれも半数以上が、保険料が高くなるような市独自のサービスは要らないとしております。
これは、利用者も満額在宅でサービスを利用できないことなども理由にあると思います。
現在国では、社会保障審議会で介護報酬の見直しについて議論しているところであり、介護報酬の改正による保険料への影響も考えられますが、
何よりも高齢者の増加する中で、サービス利用者の増加に伴うサービス量の増加が保険料の決定に大きく影響することから、
利用者の関心は、サービス内容よりも負担の高低の方にあるとうかがわれます。
そこでお伺いいたします。次期介護保険料に大きく影響するサービスの量の見込みについては、どのような問題を抱え、どう考えるのかお答えください。
また、現在の懸案事項としては、実際問題として施設整備が挙げられます。待機者もふえ、
最近ではショートステイにおいては2カ月先も利用できないこともあります。本市では、施設側と協議をして、
各施設で空いている情報を取りまとめケアマネジャーにお知らせしていますが、ほとんど利用できる状況に至っていません。
新しい利用者においては、本人の体のぐあいや生活状況がわからないとして、断らざるを得ないところもあります。
一方、本市の高齢者人口に対する施設整備状況はというと、国が平成11年5月11日付で示している参酌基準の3.4%に対して2.5%と、約0.9%低くなっていますが、
特養は平成16年度の目標値を前倒しした整備がされていることから、特養の整備割合が非常に多く、療養型が少ないという特徴が見られるようです。
そこで質問します。現在、施設は不足している状況にありますが、今後の施設建設をどう考えていくのかお聞きします。
また、待機者が多いことを考えると、在宅で介護を必要とする高齢者がますますふえていくことになりますが、このような需要については、
市は今後どう対応していくのかお答えください。
施設の待機者に関して、まだまだ家庭で面倒を見れるから必要ないという事例が多くあるようです。逆に、痴呆が急速に進んできたので、
早く施設を希望したいということもあります。待機者はそれぞれの事情を持って施設が空くのを待っていますが、すべてが申し込み順では、
本当に施設を必要としている人や介護者にとって、意味のある介護保険とは言えないのではないでしょうか。
そこでお尋ねします。施設が入所の順番をどう決定しているのか、市はその状況を把握しているのか。
また、このような状況に対して市はどう対応していくのかお答えください。
次に、サービスの質について3つの質問をします。
まず、介護保険事業計画の第6章にあります、利用本位の制度の確立の中で述べられていますサービス評価についてです。
これまで市がサービス内容及び提供事業者を決定していた措置という形態から介護保険制度に移行したことに伴い、利用者がみずからの自由な意思に基づき、
受けたいサービスの種類や提供事業者を選択することが可能となりました。しかしながら、利用者がサービスを決定する上では、
何よりも選択できるよう、サービスの内容や事業者等に関する情報がわかりやすく利用者に提供されていることに加えて、
一定のサービスの質が担保されていることが何よりも重要なこととなります。
まさにサービス評価は、この2つの目的を実現する手段として介護保険で脚光を浴びている新しい取り組みであり、
特に第三者評価は、評価が甘くなりやすい事業者評価や、利用者の主観に左右されやすい利用者評価の限界を克服するものとして、
大きな期待が寄せられているところでございます。
そこでお尋ねします。行政や施設とは別の第三者によるサービス評価について、市はどのような取り組みをしているのかお答えください。
介護保険事業計画策定に当たり、見直しが今年度行われますが、現在の事業計画の策定から2年がたち、当初、
認定者数も少なく利用も少ないということで心配されましたけれども、その後、認定者数の増加とともにサービスの利用もふえ、
着実に制度が定着してきているようですが、一方、これまでに課題や今後の行政の役割も少しずつ見えてきたと思います。
その中で特に大切なのは、今後の質の向上ではないかと思います。
そこでお聞きします。サービスの質の向上に向け、事業計画の見直しの中で踏み込んだ検討をしていく予定はあるのかお伺いします。
次に、サービスの質を向上させるには、ケアマネジャーのひたむきな努力が大切だと私は考えます。ケアマネさんたち、
現場の実態を行政が理解することが、問題解決にもつながるのではないでしょうか。ケアマネの質の向上には、ネットワークを広げることや、
研究会や勉強会を開催していくことだと思います。
そこでお伺いします。ケアマネが行っている地域事例ネットワークの取り組み状況と、今後の方向性についてはどう考えているのか。
また、事業所に1人だけしかいないケアマネジャーの状況と、そのケアマネジャーに対する支援策についてどのように行っていくのかお答えください。
最後の質問として、行政が果たすべき役割として、介護者への対策が必要になると思います。介護者自体が高齢者であり、
一緒に要介護状態となってしまうことや病気になってしまうケースや、長く重度の身内を抱えてストレスがたまり、
家庭崩壊に陥るなどの家庭がふえてきているのではないでしょうか。そのような高齢に加えて病気やストレスを抱えた介護者の負担軽減の状況をどう把握し、
その負担軽減の対策についてはどのように考えていくのかお尋ねします。
以上で、介護保険に関する質問を終わります。
22 : ◯保健福祉部長(渡辺鍵次郎君)
◯保健福祉部長(渡辺鍵次郎君) お答えします。
まず最初に、介護保険制度の清水市とのすり合わせについての2点の御質問のうち、1点目の新市の基本的な考え方でございますけれども、
静岡市と清水市とも、利用者の視点に立って、地域における自立生活の継続という在宅重視を制度の基本的な考え方として掲げています。
今後、両市で協議をし、ことしの秋ごろにはその骨格をまとめていく予定ですが、当然、在宅重視の考え方は新市にも引き継がれるべきものと考えております。
次に、2点目の介護保険事業者連絡協議会及び居宅介護支援事業者連絡協議会を今後どのようにしていくのかとの御質問ですが、
介護保険の事業者連絡協議会につきましては、本市ではサービス事業者と居宅介護支援事業者がそれぞれ別々に組織されているのに対しまして、
清水市ではこれらを合わせた1つの組織となっております。これらの組織は事業者の自主的な組織体であることから、
それぞれの組織の考え方を尊重してまいりたいと考えております。
次に、サービスの質に関する4点の御質問で、まず、サービス量の見込みに当たりどのような問題を抱えているかとのことでございますが、
合併後のサービス量の見込みに当たりましては、見込み量算定の基礎となる両市の人口推移、後期高齢者率に基づく認定割合、利用者割合、
利用希望の伸び率や施設整備割合などの数値について、合併による影響をどう見込んでいくかなどの課題がございます。
このため、最近大型合併をした都市の状況等を勘案しつつ、新市におけるこれらの数値を見込んでいきたいと考えております。
次に、2点目の今後の施設建設をどう考えていくのかとのことですが、介護保険事業がスタートし、今回最初の計画見直しを迎えることになりますが、
これまで、たとえ介護が必要な状態になった場合でも、できる限り住みなれた地域において生活ができるよう、在宅介護サービスを中心に事業を進めてまいりました。
しかし、御指摘のように入所系の施設が不足し、入所待ちの待機者が多くなっていることは十分認識しておりますので、
両市で検討中の高齢者保健福祉計画の策定に際しましては、
国で示されております介護保険施設利用者見込み数の算定基準である高齢者人口に対する3.2%を基本として利用希望率等を勘案し、
新市における必要な施設整備量について検討していきたいと考えております。
次に、3点目の在宅での介護者等の増加に対する本市に対応についてでございますが、在宅重視の考え方を具体化できるよう、
介護保険事業計画の見直しの中で、訪問系サービスや通所系サービスの充足、住宅環境の整備を初め多様なサービスの組み合わせによる利用促進など、
在宅支援策について検討していきたいと考えております。
次に、4点目の、施設が入所の順番をどう決定しているのか、市はその状況を把握しているのかとの御質問ですが、
多くの施設で申し込み順により入所を決定していると聞いております。しかしながら、現在、将来のために入所を申し込む人がふえている中で、
入所の必要性が高い人を優先的に入所することができるよう、国が特別養護老人ホームの運営基準の見直しを行っているところです。
本市としましては、その動向を踏まえながら、要介護度に加えて痴呆度や家族介護力の有無などを考慮した市独自の入所基準づくりについて、
関係機関と検討を進めていくことを予定しております。
次に、サービスの質に関する3点の御質問で、まず第三者によるサービス評価についての取り組みですが、
施設に関する事業者評価は既に完成させ、昨年11月に各施設に配布するとともに、利用者評価につきましては評価基準を作成し、
その活用方法について検討しているところでございます。また、第三者評価の基準作成及び評価機関の設置につきましては、
今後検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、サービスの質に向けた検討の予定でございますが、本市では利用者本位の制度づくりに向け、平成13年度から、
迅速かつ的確な苦情対応やサービス評価制度などさまざまな取り組みを行っているところですが、一層のサービスの質の向上に向けた取り組みについて、
事業計画の見直しの中で検討していきたいと考えております。
次に、ケアマネジャーが行っている地域事例研究ネットワークの取り組み状況ですとか、ケアマネジャーに対する支援策についてでございますが、
地域事例研究ネットワークにつきましては、ケアマネジャーのネットワークづくり、資質の向上を目的として、
居宅介護支援事業者連絡協議会が事例研究を中心とした研究会を行っております。
昨年9月より市内7地域で行い、各地域3回、延べ407人が参加いたしました。参加者からは、地域のケアマネジャー同士のつながりもでき、
また静岡県弁護士会の協力により事例に対する専門的なアドバイス等もいただき、好評だと聞いております。今年度につきましては、
各地域4回の開催を計画しておりまして、各事例研究の成果を取りまとめ、共有化できるよう考えております。
また、事業所に1人だけしかいないケアマネジャーの中には、ケアプランの作成を行う上でわからないことや悩みを抱えていても身近に相談できる人もいないなど、
御苦労が多いものと認識しております。支援策としましては、地域事例研究ネットワーク事業とともに、昨年9月、介護認定課に介護支援専門員支援相談窓口を設置し、
さまざまな相談に応じたり、担当者会議開催などの支援を行っているところであります。今後もケアマネジャーのニーズを的確にとらえ、
さらに支援の充実を図ってまいりたいと考えております。
最後に、介護者への対策として、介護者の負担軽減の状況をどう把握し、その負担軽減のための対策はどうかということでございますが、
介護者の抱える相談につきましては、高齢者福祉課すこやか総合相談センター、市内7カ所の保健福祉センター、23カ所の在宅介護支援センターなどで応じております。
要介護者の介護の期間が長引くと、介護者が体調を悪くしたりストレスがたまるなどの問題が出てまいります。この問題を解消するため、
保健福祉センターなどにおいては、介護者のための事業として介護者交流会や健康相談を実施するとともに、
要介護者にはショートステイ、デイサービスなどを勧め、介護者の負担軽減を図っておるところでございます。
以上でございます。
23 : ◯4番(佐地茂人君)
◯4番(佐地茂人君) 次に、意見、要望を述べさせていただきます。
まず、駅南市街地整備についてです。公共交通機関と自動車と自転車、また歩行者との共存を基盤とした総合的な整備計画が重要であると考えます。
駅前広場が県都としてふさわしく整備されれば、駅南市街地も、居住機能と商業・業務施設がお互いに支え合い、うまく機能していくのではないでしょうか。
ペデストリアンデッキに関しては、将来、JR静岡駅の2階とも連結してほしいと思います。また、市道泉町豊原町線につきましては、
地域住民との相談の上、都市計画道路としての拡幅をお願いしたいと思います。駐輪場は、ぜひとも南側にもお願いしたいと思います。
先ほども申し上げましたが、国道1号を渡って自転車をとめに来る人は少なく、南側にとめて仕事や買い物に行く住民が多いと思います。
駅南口広場の整備と道路拡幅工事及び駐輪場建設の早期実現を切に要望します。お願いします。
次に、介護保険に関して述べます。
平成12年に作成された事業計画に基づき、利用者本位の制度におきましては、苦情対応や権利擁護、事業者の指導、
またサービス評価やケアマネジメントにおける居宅介護支援への取り組み等、さまざまな角度からの検討を行ってきていることは、
担当課職員と事業者の皆さんの努力のおかげだと思います。今後の具体的な作業についても、よろしくお願いします。
介護保険制度では、サービスの利用に当たり、利用者と事業者、さらにその両者の仲立ちをするケアマネジャーが直接関係して、
市は一歩退くようになりましたが、制度を円滑に運営していくためには、なお一層の市の積極的な役割を期待するところです。
特に制度の周知徹底や利用者が適切なサービスを選択できるように、公正な第三者による評価をもとにした事業者に関する情報の開示を初め、
ケアマネジャーがかかわる虐待や痴呆等の困難な事例の解決など、積極的な対応に努力してほしいと思います。
また、住宅改修は、介護保険とは別に高齢者福祉施策として安心住まい助成制度がありますが、市民にとって利用しやすい制度づくりを強く望むところです。
さらに、今後、高齢者がますます増加するに従って、介護予防が大切になると思います。そのために携わる方たちの育成や研修等を、
市としてもっと考えていただきたいと思います。
以上で質問を終了します。ありがとうございました。