平成21年9月定例会(第4日目)

2009年10月7日

質問内容

静岡市の下水道、もったいない運動、静岡市のまちづくりについて

◯27番(佐地茂人君) 最後となります。小学生の皆さんには少し難しい質問かと思いますが、わかりやすく言うとうんちのお話と、それから皆さんの給食の食べ残しのお話、それから最後に静岡のまちづくりとしてガンダムが来ないかなというお話を少しさせていただきます。
それでは、通告に従いまして、私は今回大きく3点の質問をいたします。
1つ目は、静岡市の下水道についてであります。
今議会には、平成20年度下水道事業会計決算の認定が提出されております。公共下水道事業については、住民の要望も高いものがありますが、長期間にわたって大きな事業費を投下しなければならず、すぐの効果も出にくいものであります。その会計も独立採算制が基本となっています。今回、私は本市の公共下水道事業の健全な経営についてを中心に、静岡市下水道ビジョンを参考に質問したいと思います。
初めに、企業債に関してであります。一般会計になれていますので、企業会計はいろいろよくわからないことがあります。それはともかく、資本的収支において収入は主に企業債によって調達されています。この企業債に関しては、国では平成19年度の地方財政計画において財政健全化計画または公営企業健全化計画を策定し、行政改革、経営改革を積極的に行う地方公共団体を対象に公的資金補償金免除繰上償還の制度を創設しました。高金利の地方債の公債費負担を軽減することにより、地方財政の健全化を支援しようとしたものであります。
本市においても当時、職員の努力で公営企業経営健全化計画を策定することで、この制度を活用し、高金利の企業債の借りかえを積極的に実施し、企業債の返済に力を入れてきたところであります。
平成19年度末の企業債残高が約1,694億円であったのに対し、平成20年度末には約1,669億円と、約25億円減少が図られたことは評価できるものだと思います。また、静岡市下水道ビジョンによれば、今後5年間、平成22年から26年の企業債償還金は、企業債発行額と比べて約120億円多いという状況になっています。
しかしながら、収益的収支に計上される企業債利息は5年間で約200億円に上るとされています。この結果、企業債残高は平成26年度で1,609億円となり、平成20年度と比較し約60億円程度の減となる見込みであります。公共下水道に寄せる住民の高い要望にこたえていくためには必要な企業債の発行であると思いますが、一抹の不安もあります。
一方、新聞報道によれば、5年間使用料は値上げせずに20立方メートルに対し1カ月2,650円で、汚水を処理する経費を1立方メートル当たり149円まで経費を減らしていくことになっております。そうして、汚水処理に要する経費全体を使用料で賄えるように、つまり一般会計からの補助金はゼロにするとの方針であります。このビジョンどおり実現すれば本当にすごいことであると高く評価しますが、投資と返済のバランスについて若干の心配をするところであります。
そこでお伺いをいたしますが、企業会計で健全な経営、そして世代間の負担の平準化というルールは承知しておりますが、企業債の償還について長期的にはどのように考えていますか、お答えください。
汚水処理に関しては、人口減少や居住場所の移転等も予測せねばなりません。また、環境面での国策等により、節水機器の推進などは今後かなりの速さで進むことも考えられます。
このような大きな社会情勢の変化と、それに伴う都市構造や市民生活様式の移り変わりを考慮した上で、効率的で効果的な公共下水道事業を推進していくために、公共下水道全体計画の見直しが求められると思います。また、健全財政や経営面では処理区の計画変更や未計画の処理区のあり方も、今後は市民の理解を得ながら考えていかねばなりません。公共下水道事業を一体どこまで拡大していくのか気になるところであります。
静岡市下水道ビジョンの中にある基本方針の快適という項目では、将来的には下水道の全体計画区域の整備完了を含め、すべての汚水が未処理のまま放流されることがない状態を目指すこととされております。そして、合併浄化槽や農業集落排水などの汚水処理法も含め、経済的な事業効果の優劣などを十分に見きわめて、最適な手法を効果的に選択する方式を実現すると述べているのであります。
一方、第2次中期計画では財政的な根拠にあわせ公共下水道、汚水の整備については、1年間で約40億円から50億円程度整備し、5年間で約228億円の整備を計画しております。普及率は現状の76%から83%に、下水道を利用して水洗化する建物数を2万7,000件増加させ、放流水質に対してもBOD、生物化学的酸素要求量と、SS、浮遊物質量の削減により法定基準よりもきめの細かい水質管理を求めています。快適度がよくなることはわかりますが、事業量に対してこれからの十数年先の大きな方向性と、5年先の小さな方向が見えてこないのであります。
そこでお伺いをいたしますが、将来の長期的な下水道整備についてはどこまでやっていくつもりですか。また今回の第2次中期計画では、今後5年間で量としてどの程度整備していきますか、お答えください。
次に、静岡市下水道中期ビジョン研究協議会に関して質問をいたします。
最近は特に本市のさまざまな計画策定につき市民参加に配慮し、協議会や審議会の方式が多く活用されております。今後は、こうした市の財政支出に関する計画などについては、議会の議決など一定の関与も必要ではないかと考えます。そうすれば議会はさらに活性化し、多くの計画の策定過程に対しても関心が高まっていくのではないかと思います。
静岡市下水道中期ビジョン研究協議会は、7月21日に第1回の協議会が開催され、並行して7月22日から9月15日まで静岡市下水道ビジョン策定に係る市民意見、パブリックコメントを募集しました。最終的には、440件というパブコメとしては比較的多くの意見が寄せられたことについては、当局の努力であると評価いたします。
8月25日に行われた第2回研究協議会では、市民意見提出手続、パブコメの中間報告と第1回の素案に対する意見要望の取りまとめによる確認を、そして先週の9月29日に行われました第3回研究協議会では、素案の修正案に対する意見要望の確認と、それによる静岡市下水道ビジョンの再修正案が示され、加えて第2次中期計画が提示されました。パブリックコメントでは、キャッチフレーズ、「次世代へ守ろう残そうしずおかの水」が最もよい結果ということになりました。
第3回目研究協議会での委員の発言では、微生物の大切さと合成洗剤などを下水道に流さないように市民への啓発活動の大切さを論じておりました。このような大切な意見について、やはり具体的な対策を考えていくことが求められるのではないかと考えます。
そこでお伺いをいたしますが、下水道ビジョン研究協議会での議論をビジョンの中にどのようにして反映していきますか、お答えください。
静岡市下水道ビジョン中、第2次中期計画では新たな取り組みも多く掲載されております。例えば、下水道のマッピングシステム化や上下水道局広報紙への民間広告掲載料、または市民を巻き込んだ第三者機関による事業評価制度などであります。これらは、今後具体的に取り決めていくこととなると思いますが、静岡市下水道ビジョンについては今年度中に策定されるものであると思います。
そこでお伺いをいたしますが、今後下水道ビジョンはどのように策定していく予定ですか、お答えください。
次に、施設の老朽化対策についてお尋ねします。
新聞報道で掲載されておりましたが、下水道処理場の建設見直しなどにより公共事業コストの縮減を行っております。中期ビジョンでは、中長期を見据えた改築、更新の最適化を図り、最善の状態で施設が維持管理されるよう努め、また経費面でもどのような整備計画が最も施設や環境が長く活用できるかという長寿命化計画をお考えのようであります。
管渠に関しては、再構築基本計画に沿って老朽化対策を講じていくとのことであります。50年スパンで維持していくために世代間の負担が平準化されることも踏まえ、ライフサイクルコストが最小限になるように設備更新の時期や方法を検討し、整備計画を実施していくというものであります。
そこでお伺いをいたしますが、施設の老朽化については今後具体的にはどのように取り組んでいきますか、お答えください。
次に、環境エネルギー対策について質問します。
下水汚泥の処理につきましては、現在のところコンポストの活用やセメント原料化などによるバイオマスリサイクルとして資源活用をしておりますが、利用率はなかなか向上しません。
静岡地区では、清水の焼却施設により汚泥を燃やし、一部セメント利用を行っていますが、残りは沼上清掃工場の灰溶融施設での処理には適合せず、最終処分場で廃棄処分することになります。
清水地区では、脱水して静岡市内の民間施設へお願いし、30%はコンポストなどとして再利用し、残りは焼却し廃棄処分にすることになっているとお聞きしております。
下水汚泥のリサイクルに関しては、中島処理場の老朽化に伴い地球温暖化防止に向けた温室効果ガスの削減や、循環型社会の形成に向けた廃棄物の有効利用という名のもと、新たな施設についても検討がなされるのではないでしょうか。
例えば、下水処理過程で発生する下水汚泥をバイオマス資源として位置づけ、下水汚泥から生じるメタン等の消化ガスを発電等に有効活用する消化ガス方式では、横浜市が採用しているようですが、消化ガス発電の導入により処理場の消費電力量を一部賄うことができるというものであります。これは化石燃料の節減と同時にCO2削減に貢献できます。
また、下水汚泥処理場での汚泥資源化、温暖化ガス排出抑制ニーズと、火力発電でのカーボンフリーな化石燃料代替ニーズの両者を解決することが可能な技術として、下水汚泥を資源化するための炭化方式というシステムも実用化され、東京都が採用しており発電燃料として利用しています。
加えて、下水汚泥を伝熱盤上でゆっくりと転がし、低水分の乾燥造粒品にする施設もあります。これは炭化方式と比較し、粒状の固形燃料の熱量が大きいことや、乾燥装置からの排ガス量も少なく排ガス処理設備もコンパクトになるという利点がある反面、においが残るという課題もあるようです。下水汚泥を燃料化する方式では、それを燃料として受け入れてくれる施設が必要条件となると聞いております。
このような二酸化炭素の排出削減や下水汚泥自体のエネルギー利用として、資源循環のための新エネルギー導入の可能性について検討を行っているのでないかと推察します。
そこでお伺いをいたしますが、環境エネルギー対策としてどのような取り組みを行っていきますか、お答えください。
下水道関係について最後の質問であります。現在の下水道整備につきましては、雨水と汚水を分けて処理する分流式が採用されておりますが、整備費用が安いこともあり初期に整備された合流式下水道については、雨天時に雨水と汚水がまざり合い衛生的にも懸念され、浸水が発生したときには、特に駿河区の駅南地区が心配されます。現在、合流式下水道の改善策の一つであるスクリーンの設置を進め、26年度には27カ所すべての箇所に整備を終える計画となっております。
また、雨天時の新しい汚水処理方法として3W法を採用する処理施設を1カ所ふやす計画となっております。3W法は、処理場での雨天時の放流水質の向上のための整備で、雨天時活性汚泥法といい、通常雨天時に沈殿処理、放流という簡易処理を行っていた一部の下水に対して、反応槽というタンク後段と最終沈殿池を通すことにより、BOD、生物化学的酸素要求量の排出量を10%に抑える効果があります。
このような対策を第1次中期計画においても合流式下水道緊急改善計画という計画により進めてきましたが、今回この計画の見直しがされると伺っております。
そこでお伺いをいたしますが、合流式下水道緊急改善計画の見直しにより、どこがどのように変更されますか、お答えください。
以上で、1回目の質問を終了します。

◯上下水道局次長(大原敏裕君) 下水道ビジョンに関連して7点の御質問にお答えいたします。
最初に、企業債についてでございますが、下水道事業における企業債残高につきましては、元金償還がピークを過ぎたことや、計画的に事業を実施したことにより、平成17年度決算において、これは第1次中期計画の初年度でございますが、平成17年度においては1,746億円余りでありましたが、平成20年度決算においては、先ほど議員御指摘のとおり1,669億円余まで減少し、約77億円減少しているところでございます。
今後におきましては、人口減少社会の進展や節水機器の普及など厳しい経営状況が見込まれることから、計画的、効率的に整備を進め、企業債残高を漸減してまいりたいと考えております。
次に、下水道の整備についてでございますが、本市の公共下水道につきましては、平成16年度に策定した下水道全体計画において蒲原・由比地区を除く市街化区域と、周辺の市街化調整区域で家屋が連檐した地区を合わせ1万2,439ヘクタールを8処理区に分けて整備する計画となっております。
しかしながら、近年の人口減少や節水型社会への転換などの社会情勢の変化を考慮する中で、今後、合併処理浄化槽等の汚水処理事業と連携を図り、経済性、効率性などを比較しながら公共下水道の計画区域を見直していきたいと考えております。
また、今後5年間では中島、長田、清水南部など6処理区の市街化区域770ヘクタールの整備を予定しております。
次に、下水道ビジョン研究協議会についてと、その次のビジョンの策定予定の御質問ですが、あわせてお答えさせていただきます。
下水道ビジョン研究協議会につきましては、本年7月から月1回のペースで開催し、既に3回まで終了しており、事務局側で示した素案に対して多くの意見が寄せられているところです。いただいた意見や提案については順次修正を加え、今後も可能な限りビジョンに反映していきたいと考えております。
11月には研究協議会から意見書が提出される予定となっております。提出された意見書内容については検討を行い、所要の改正を加え、年度内に公表してまいりたいと考えております。
次に、施設の老朽化対策についてでございますが、本市におきましては6浄化センター、13ポンプ場と約2,200キロメートルの管渠が整備されており、このうち5浄化センター、6ポンプ場で供用開始後20年以上が経過し、また管渠においても布設後80年以上経過した管もあり、老朽化が進行している状況にございます。
特に浄化センター、ポンプ場の機械、電気設備は、既に耐用年数を経過した設備も多いことから、客観的な評価、将来予測、計画的管理をキーワードにしたアセットマネジメント手法を導入し、再構築基本計画を策定しております。
本年度、この再構築基本計画をもとにライフサイクルコストの最小化や事業費の平準化を図った長寿命化計画を策定し、施設の健全な機能確保に努めてまいります。
また、管渠では老朽化が進んでいる高松処理区を中心に、下水管を内側から補強する管更生や敷設がえによる対策を講じ、道路陥没事故防止などに努めてまいります。
続きまして、環境エネルギー対策についてでございますが、環境エネルギー対策といたしましては、風力の発電利用や下水汚泥の一部をセメントやコンポストの原料として活用するなど、循環型社会の構築に努めているところであります。
また、汚泥焼却炉の老朽化対策とあわせて、石炭のかわりとなる燃料化について検討しているところであります。この燃料化には炭化方式、乾燥方式があり、炭化方式は乾燥方式に比べ熱量が低くにおいが少ないという特徴がありますが、どちらの方式も長期的に安定した利用先の確保が条件となります。
現在、利用先確保に向けた調整を行っているところであり、将来的には100%の有効利用を図っていきたいと考えております。
最後に、合流式下水道緊急改善計画の見直しについてでございますが、現在、平成16年度に策定した静岡市合流式下水道緊急改善計画に基づき改善事業を実施しております。同事業につきましては、事業費を計画どおり確保するのが困難などの理由から全国的に進捗が滞っているため、国において実施要領の一部改正があり、平成25年度までのより効率的な計画の見直しが求められていることから、本年度中には計画策定を完了する予定であります。
見直しの内容につきましては、計画策定に用いる対象降雨、雨の量でございますが、対象降雨について全降雨としていたものを10ミリから30ミリの間に変更したことなどにより、貯留管の規模縮小が想定され、より効率的な事業推進が可能となる見込みであります。
以上でございます。
〔27番佐地茂人君登壇〕

◯27番(佐地茂人君) 御答弁をいただきありがとうございました。いつものように時間がないので、ちょっと早口で進めていきます。
2回目は、大きな2点目の質問であるもったいない運動についてと、3点目である静岡市のまちづくりについて質問していきます。
初めに、もったいない運動についてであります。
現在、学校給食においては大量の食べ残しが発生しています。大量の食料を輸入に頼っている我が国にとっては、まことに困った問題であります。特に、児童生徒の段階から食物を無駄にするという習慣をつけてしまうことは、ゆゆしき事態であります。つくってくれた人に感謝することや、動物の命をいただくことへの感謝するということは、嫌いだから要らないということで解決してはいけないと思うのです。
小学生に食育の観点からお魚のアジを3枚に開く指導をして、アジのたたきを一緒につくって、魚を食するという集いのときの話でありますが、指導者が、アジのたたきが苦手な人はこっちに持ってきてねと児童に気を配ったところ、ほとんどすべての児童が配られたアジのたたきを持ってきて食べなかったということに対してびっくりしたと少し寂しそうでありました。
私は、彼らが大人になったときにかわいそうだと思いました。日本の食べ物は、世界で一番おいしいと思っております。いろんな食べ物を食べて、生活も楽しくなると思いますし、将来のパートナーとも食事が合わなければ楽しくないと思います。嫌いなものは1つ2つあるかもしれませんが、小さなときから嫌いなものをみずからつくってしまっているような気がしてなりません。
もったいないという言葉は、今ではアルファベットで「M・O・T・T・A・I・N・A・I」という英語としてモッタイナイ、世界の環境保全の合言葉としても通用しています。もったいないという言葉は、ありがたいという感謝の心、恐れ多いという謙虚な心、人や物を大切にする優しい心という、日本人なら以前はだれもが持っていた当たり前の行動規範ともいうべき意味が含まれており、私たち日本人の心であります。
さて、本市の給食食べ残し処理については、学校から給食センター、そして一般廃棄物処理業者から焼却処分へと運ばれるわけでありますが、食べ残しの変化につきましては、平成18年度では約455トンで食べ残し率は15.9%、平成19年度では約403トンで食べ残し率は14.2%、平成20年度では約385トンで食べ残し率は13.5%と順調に成果が出ています。
また、藁科及び庵原学校給食センターでは、一部堆肥化に取り組んでいますし、廃油は回収し1リットル当たり17円で業者へ売却していると伺っております。私としては、もっと食べ残しが減ってほしいと思います。
そこでお伺いいたしますが、食べ残しが多い現状についてどのようにお考えですか。また食べ残しを減らすためにどのような取り組みをしていきますか、いますか、お答えください。
次に、おなかがいっぱいで残ってしまう食べ物についてであります。
皆さんも宴会場で多くの食べ物が出てきて、食べ残しをしてしまうことが多いのではないかと思います。私の場合は、特に先輩方と食事をともにするときは、よく子供に持っていってあげなと、折りに入れてもらうことがしばしばであります。非常に感謝しておりますので、これからも続けていただきたいと思いますが、私自身は食べ物を残してはいけないと宴会の最後まで食べ続けてしまい、このような体になってしまいました。
年配の方々の宴会場での行動を観察すると、まず持ち帰れないお刺身などの食べ物を食し、その後自分の分が食べ切れずに、申しわけなさそうにみずからが持ち込んだタッパウエアに残り物を持ち帰る姿を拝見します。年配の方々の日本人らしい謙虚な姿に比べて、自分は何てずうずうしいのかと思うこともありますが、基本的な考え方は一緒で、もったいないというところだろうと思います。
いや、逆に何で宴会などで残り物を持って帰るという行為が悪いように受け取られるのか、甚だ遺憾であります。料理の提供側からは、営業や経営のことから、食品管理の面からお断りをするということは承知をして話をしています。
また、最近では持って帰りたいとお尋ねして断られることもほとんどなくなってきておりますので、宴会場側もソフトになってきていると思います。
現在は宴会場の食べ残しについては、酪農のえさとしてリサイクルされるとお聞きしておりますが、持ち帰りのルールなどを決めていただき、ぜひともまずは持って帰ることが自然とできる静岡市になってほしいと思います。
ここで、ドギーバッグについて少し説明させていただきますが、ドギーバッグとはレストラン等で食べ残した料理を持ち帰るためのバッグのことであります。名前の由来は、見えっ張りなアメリカ人が食べ残しを自分の食事にするのに持って帰るのは恥ずかしいので、犬のえさにするために持ち帰りたいという名目で持ち帰っていたことが始まりで、今では持ち帰り用のボックスのことをドギーバッグというようになりました。ドギーバッグは欧米ではごく普通のことであり、お金を支払う以上は、食べ切れない分を客自身の責任で持ち帰るということが当然とされている文化が後押しをしているようであります。
最近では、折り畳み式で持ち運びにすぐれているという衛生面にもすぐれたポリプロピレンでつくられ、何度でも洗って使えるものが主流になったということで、当局から拝見してお見せをしようと思いましたが、時間も余りありませんので、こういうやつです。当局では、静岡版もったいない運動を継続中であり、レジ袋削減では大きな効果を出していますし、マイはしに関しても積極的でありました。
また、庁内のごみ排出量に関していえば、紙類の雑紙の回収等を徹底し、削減率は平成18年度比で、平成20年度は66.1%の削減と意識改革においても成果を出しております。
基本的な考え方としては、ごみを減らしていくためには発生そのものを抑えていくことが最も重要であるという考え方でありますので、食べ残しに関していえば残さず食べるか、食事を出すほうが適量を考えて出すということになります。
しかしながら、静岡版もったいない運動の目指すところでは、人や物を大切にする心をはぐくむという基本理念のもと、日本人が忘れかけているもったいないをキーワードに運動を展開していることを考えれば、何とか持ち帰りについての取り組みでは業者への持ち帰りに対する理解を得ることや、市民への啓発活動について取り組むことができないかと思うのであります。
そこでお伺いをいたしますが、静岡版もったいない運動を展開している中で、ごみ減量の観点から宴会場等の事業者に対してドギーバッグを推奨することについてはどのようにお考えですか、お答えください。
続きまして、大きな3点目の質問である静岡市のまちづくりについてであります。
シティセールスはまちづくりの観点から人、物、金、情報等を呼び込み経済活動を活発にし、価値や文化を生み出すため市の内外に働きかけ、外からの活力を取り込み、まちの魅力を向上させる一連の戦略的活動であります。
指定都市となり、都市経営の観点から取り組んできました。静岡のよいイメージを市外の多くの方に持ってもらうこと、市民の皆さんが共有できる静岡市のイメージを積極的に売り込み定着させることで、経済活動や文化、生活様式に大きな効果を期待するものであります。この数年間で簡単に効果が期待できるとは思っておりませんが、数多くの市外への広報活動も行ってきたと感じております。個人的にはちびまる子ちゃんに関しては、宣伝しまくっているつもりでありますが、それはまるちゃんが売り込みやすく、受け入れやすいからだと思います。
定住人口の維持と交流人口の拡大を、静岡市の最大のテーマとしている私にとっては、今までの効果を分析しつつ、本市の施策としてさらに行きたいまち、住みたいまちとして静岡市を売り込んでいってほしいと考えています。
そこでお伺いをいたします。今後どのような戦略でシティセールスを推進していきますか、お答えください。
静岡ブランドとしては、市民一人一人の思いとして数多くのテーマがあるとは思いますが、個別ブランドとして力を入れていくものとして、本市は3つの資源を売り込んでいく格好であると思っております。それがお茶とマグロとホビーであります。
お茶では、静岡の玄関口であるしずチカ情報ポケット、市長もおっしゃっておりましたが、お茶コーナーを設け、お土産としても比較的手にしやすい価格のお茶や、お茶に関する物販と喫茶コーナーがあります。
また、横浜開港150周年記念イベントでは、お茶シーズンに合わせ、みなとみらいへお茶の売り込みにも出かけました。来月の11月8日には、静岡茶市場にて小学生対象のお茶の種類を当てるという闘茶キング選手権が開催される予定であります。
マグロに関しては年々来場客がふえていると思いますが、清水駅周辺と清水魚市場でマグロまつりが来週の10月11日に開催されます。私は子供と毎年行っておりますが、マグロ汁にありつけていないことが残念ですが、また体重当てクイズにも当たっておりませんけれども、スタンプラリーはお昼前ぐらいにもう終わってしまうほど、何が言いたいかというと、マグロまつりが非常に盛大で人出が多くにぎわっていることであります。ことしは清水港開港110周年記念なので、さらに多くの来場者に期待をしております。山梨県ナンバーの車も多く見受けられるので、喜ばしい限りであります。
ホビーに関しては、多少不満があります。5月14日から17日に開催されました第48回静岡ホビーショーも当然行きましたが、マンネリ化もあるのか少し物足りないと感じました。多分、私だけではないと思います。
ホビーウィークでは、職員さんの製作したプラモデルも新鮮味がありました。
また、冬には冬のホビーショーと思っておりますが、クリスマスフェスタ09が開催される予定で期待もしております。
また、しずチカ情報ポケットについては地元ということもあり、2カ月の展示についてはいつも同じ展示で多少不満もありますが、地元業者のお力添えに感謝しつつ、次回の展示に胸を膨らませているところであります。
ここで、質問をいたします。ホビー、マグロ、お茶に関するイベントなどについて、その効果をどのように評価していますか。また今後の課題についてはどのように考えていますか、お答えください。
少し質問の角度を変えますが、シティセールスには欠かせないと感じておりますフィルムコミッションについて質問をいたします。
フィルムコミッションとは、地域を舞台とする映画やテレビドラマなどのロケーションを支援するために、撮影に関する地域の情報提供、公共施設の使用手続の調整などを行う窓口であります。映画やテレビドラマの支援を通じて地域の特性、魅力を内外に発信するとともに、地域の活性化を図る役割があります。
富士市の友人である市議さんからお聞きしましたが、静岡市は需要が多くあるのに、どうして窓口がないのかと尋ねられました。現在、県内には10カ所程度の窓口があるようであります。その組織の窓口は、NPOやボランティア、観光協会や商工会議所などさまざまであります。ニーズがあるのに、なぜ本市にはないのか。
理由は、例えば行政が行うとしたら土日の対応にネックがあることや、時間外ならまだしも深夜などにも対応を余儀なくされる可能性があること、制作会社との調整には臨機応変が求められていくことなどが挙げられます。
フィルムコミッションの話を聞けば聞くほど、本当に地域を愛していることや、時間に都合がつくことや、業界に対して興味を持っていることなど、身を粉にする覚悟がなければ中途半端では務まらないことがわかりました。現状は、制作会社が静岡市を活用する場合、ゲリラ的なことが多いこと、また制作会社から県へと相談がある場合は、話を市役所の観光課に振っているようであります。観光課の皆さんは大変ではありますが、静岡市のためにエキストラを集めたり、場所を融通してくれているようであります。
そこで、お伺いをいたします。フィルムコミッションについて、現在どのような取り組みをしていますか。また今後の対応についてはどのようにお考えですか、お答えください。
以上で、2回目の質問を終了します。
◯教育次長(古屋光晴君) 給食の食べ残しについての御質問にお答えいたします。
子供たちは、家庭で余り食べたことのない食品や料理について偏食の傾向があります。また、誤った健康情報や食べ物が簡単に手に入るなどの食環境の変化により、食べ残しが多くなっていると思われます。
そのような状況を踏まえ、次代を担う子供たちに望ましい食習慣を身につけさせるため、家庭と連携した食育指導を進めていくことが大切であると考えております。学校給食の取り組みとして、食べにくい食材について調理方法や献立を工夫することで食べやすくしたり、食についての興味を持たせるなど、学級担任や栄養士が給食時間などの機会をとらえ、食育指導を実施しております。議員から評価していただいたように、ここ数年は食べ残し量が減ってきていますので、現在の取り組みをしばらく続けてみたいと考えております。
以上でございます。

◯環境局長(関 清司君) ごみ減量の観点からドギーバッグを推奨する考えはあるかとの御質問にお答えをいたします。
ごみを減らしていくためには、ごみの発生そのものを抑えていくことが最も重要であるとの認識のもと、レジ袋の削減など市民の発生抑制意識の醸成に重点を置いた静岡版もったいない運動を展開しております。
このことから、持ち帰りのためのドギーバッグの利用は食品廃棄物の減量化の有効な方法の一つであると考えますが、まずは推奨の前に人や物を大切にする心をはぐくむといったもったいない運動の基本理念のもと、食べ物を粗末にしないという意識啓発に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯経済局長(熱川 裕君) 今後どのような戦略でシティセールスを推進していくのかとの御質問にお答えをさせていただきます。
本市では平成18年度に静岡シティセールス基本方針を策定し、19年度からそれに基づきお茶、マグロ、ホビーを戦略資源として、市の認知度やイメージの向上を図っているところでございますが、さらなる認知度の向上や豊富な地域資源を有効に活用していく必要があるものと考えております。
このため市といたしましては、引き続き戦略資源を生かしたシティイメージの定着化を図るとともに、新たな地域資源に着目したイベントによる誘客などを積極的に推進し、本市の持つ魅力を国内外に発信していきたいと考えております。
続きまして、プラモデル、お茶、マグロのイベントについてその効果をどのように評価しているのか、また今後の課題をという御質問でございますが、静岡ホビーショー及びホビーウィーク関連事業につきましては、毎年12万人を超える来場があり、国内外から多数の来場者が訪れるなど、プラモデルの聖地としての知名度アップに大きな効果をもたらしてしていると考えております。
また、清水港マグロまつりにつきましては、平成20年度は前年度比13%増の5万2,000人の来場があり、マグロの試食などで好評を得ております。
さらに、お茶につきましては、首都圏でのイベントや富士山静岡空港においての呈茶サービスを実施するなど、茶どころ静岡市のイメージアップに貢献しているものと考えております。
これらのイベントを通して、国内外からの交流人口の増加や静岡市の認知度アップとともに、地域資源への市民の愛着心の向上が図られているものと考えております。
今後の課題でございますが、一例といたしましてホビーにつきましては、平成19年度に実施した首都圏在住者に対するアンケート調査で、女性の認知度が低いという結果が得られていることから、今年12月に女性をターゲットとしたアートクラフトなどを取り入れたホビーのまち静岡クリスマスフェスタ09を開催し、女性ファンの獲得など対象の拡大を図っていくこととしております。
このように各イベントとも、市民の幅広い参画やターゲットを定めた交流人口の拡大などが必要と考えているところでございます。
続きまして、フィルムコミッションについて現在どのような取り組みをしているのか、また今後の対応はどのように考えているのかとの御質問にお答えをさせていただきます。
フィルムコミッションの誘致支援活動としては、ロケ地情報や写真の提供、撮影に伴う施設の使用許可手続、エキストラの手配、撮影の立ち会い協力などを行っております。
フィルムコミッションは、シティセールスにとっても有効な手段であると考えております。今後は、支援要請に対する迅速な対応や、撮影当日には多くの人の協力が必要となるため、市民団体や観光関連団体、NPOなど市民主体の組織づくりを検討していきたいと考えております。
以上でございます。
〔27番佐地茂人君登壇〕

◯27番(佐地茂人君) 早々と、早口で申し上げていきましたので少し時間が残りました。聞き手側に対しては大変な失礼なことをしたかもしれませんが、申しわけございません。
3回目は、意見要望を申し上げます。
フィルムコミッションについてでありますが、シティセールスに力を入れている静岡市として、もっと力を入れてもいい分野であると思いますので、強化する方向でお願いします。
静岡ブランドであるホビーについて申し上げますが、たしか数年前の産業フェアのときだったと思いますが、タミヤが販売したミニ四駆で、サンダーショットMk.II桃井はるこスペシャルは非常に印象深い製品でした。このようなコラボをしたプラモデルは、今後も市場性が大いにあるものと感じております。
バンダイについては、ガンプラであります。市長と当局は、より積極的にガンダムの等身大人形の誘致に取り組んでいただきたいと思うのです。私の記憶が正しければ、たしかバンダイの新工場が完成したときに、工場長が実物大のガンダムのプラモデルをつくりたいとコメントをしておりました。静岡にできたらきっとすごいだろうなと思っていたら、お台場に登場してしまいました。私は、東京に見に行きたかったけれども、静岡でないことが悔しくて悔しくて、とうとう見に行きませんでした。現在、あの白いモビルスーツ、ガンダムは、倉庫の奥深くに眠っているのでしょうか。輸送費と組み立てにはそれなりの費用がかかることでありますが、ぜひとも等身大のガンダムを……

◯議長(近藤光男君) 質問はあと1分で終了してください。
◯27番(佐地茂人君)(続) 静岡市の大地に立たせていただきたいと私ども30代、40代の男性市民を代表してお願いします。
まず間違いなく子供を連れて多くの大人が静岡の地を訪れることでしょう。こんなチャンスはまたとない、絶対に静岡イコールガンダムにすべきであると思います。模型の世界首都静岡の名を売る絶好の機会であります。市長の覚悟をここでお伺いはいたしませんが、400万人以上の集客効果があるということを申し上げて、どうしても実現していただくことを切にお願いして、すべての質問を終了いたします。